コンサルタントとして独立するメリット~年収目安・手順を徹底的に解説!

青木忠史

青木忠史
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■日本建築塗装職人の会 会長 / アサヒリフォーム有限会社2代目代表取締役(現名誉会長)/ 経営改善実績700社以上・相談実績7,000件以上 / 『職人の会式 塗装店経営法』開発/ 『繁盛親方-工事店DXアプリ開発 / 「いちばんやさしい工事店経営の教科書」(ダイヤモンド社)/「日本建築塗装職人の会 成功の秘密」「塗装職人」「のび太くん採用」(サンライズパブリッシング社)他

「コンサルタントとして独立しようかな…」と、真剣にお考えのあなた。真剣に考えるからこそ、不安も募っていませんか?

 人生は一度きりであり、人生のチャンスや成功の歯車が回るタイミングも何度も訪れるものではありません。

 ちなみに、今は建築塗装業界の経営コンサルタントとして5本の指に入れていただいている私ではありますが、独立をしたのは16年前の30歳の時でした。振り返ると当時はかなり苦労をしましたが、もっと早くから頑張っておけば今はもっと前進できていたのではないかと、若干後悔をしている気持ちもあったりします。

 そこで、過去の私のように「いつかはコンサルタントで独立をする!」という夢を持っているあなたのために!実際に私がコンサルタントとして独立する際に行ってきたことや、これまでの600社以上の経営者に対してコンサルティングを行ってきた経験の中で、特に指導をしてきた内容に基づき、今から行っておいたほうが良いことを順番に記載してみました。

 ぜひ、あなたの独立の日を明確に決めて、以下を順番に実践してみてください!

 私はあなたがコンサルタントとして独立して成功するためのプロセス・プランが明確になっており、具体的な一歩が踏み出せるはずです。


1.コンサルタントとして独立するメリット・デメリット

1-1.コンサルタントとして独立する3つのメリット

 まず、コンサルタントとして独立をするメリットは、次の3つが挙げられます。

  • メリット➀頑張れば頑張った分だけ収入面でも見返りがくる
  • メリット②初期投資が少なく高収益のためリスクが少ない
  • メリット③自分がやりたいことをやれるようになり、精神的に健全になれる

 それでは、以下に順番に説明していきましょう。

メリット① 頑張れば頑張った分だけ収入面でも見返りがくる

 まず、コンサルタントとして独立する1番のメリットは、頑張れば頑張った分だけ収入面でも見返りがくるという点です。

 会社勤めをしていた時には、自分がどれだけ頑張っても、頑張った分だけ見返りがくるかという点においては、やや不透明な点がありました。ところが、独立をすれば自分の頑張りは全て自分に跳ね返ってきます。そのような点から大変やりがいを感じることになるでしょう。

ちなみに私の場合では、独立前の会社では平均30万円前後。独立後は1年目の年収で600万円。2年目に1,800万円というようになりました。

メリット② 初期投資が少なく高収益のためリスクが少ない

 2つ目のメリットは、初期投資が少なく高収益であるということです。

 コンサルタントで独立するということは店舗を構える必要もなく、また社員を雇う必要もなく、在庫を用意する必要もないからです。自宅でパソコン1つからでもはじめられるという点からも、他の事業と比較しても初期投資を少なく抑えられます。かつ、売上の大半が粗利であるため高収益であり、リスクも少ないという点が2つ目のメリットでしょう。

 ちなみに、私の場合でも、自宅でノートパソコン1台、プリンタ1台、電話機1台、PC用のデスク1脚からスタートしました。

メリット③ 自分がやりたいことをやれるようになり、精神的に健全になれる

 3つ目のメリットは、やりたいことをやれるようになり、精神的にも健全になれるという点です。

 会社勤めをしていた時のように嫌なことを嫌な人とやり続けるということもなくなるので、仕事以外の余計なストレスに悩まされるということは極端に少なくなります。

私の場合は特に社員同士でのお付き合いのようなものがあまり好きではなく、いつも勉強をしていたため、何か飲み会や遊びのイベントがある度に、どのように断るかと考えていました。そして、そのイベントの後は、「無駄な時間を過ごしてしまった…。(笑)」という罪悪感にも似たフラストレーションを貯めており、勉強も読書もあまり進みませんでしたね…。

 しかし、独立してからは、そのようなことは一切なくなりました。それだけではなく、社員の人も自分と気が合う方しか採用しなくなったため、とても人生が明るくなりました。むしろこれまでは、飲み会や食事にも行きたくなかった自分だったのに、自分の会社になってからはむしろ社員の方々を積極的に誘う側になっています。

 このように、収入面だけではなく、やりたいことがやれるようになるという点も独立の大きなメリットではないでしょうか。

1-2.コンサルタントとして独立する際の3つのデメリット

 一方では、メリットだけではなく、デメリットも理解しておかなければなりませんよね。私が感じてきたデメリットは以下の3点です。

  • デメリット➀新規顧客の獲得が意外と難しい
  • デメリット②自己管理が重要
  • デメリット③すべての責任を自分が負うことになる

 では、1つずつ順番に説明をしていきましょう。

デメリット① 新規顧客の獲得が意外と難しい

 1つ目のデメリットとしては、新規顧客の獲得が難しいことです。

 会社勤めをしていた時にはあまり感じることができないことで独立した後に分かることとして、これまでは会社のブランドがあって信頼をされていたため営業でも比較的に効率が良かったということです。ところが、いざ独立をしてみると自分という存在だけで勝負をしなければならないため、なかなか信頼を勝ち取ることができず、新規顧客の顧客獲得に苦戦を強いられることもよくあります。

 そのためにも、本ページの下部には、今からできる準備や身に着けておく能力なども紹介していますので、そちらもぜひ実践してみてください。

デメリット② 自己管理が重要

 2つ目のデメリットとしては、メリット②と正反対ではありますが、やりたいことができる半面、自己管理がとても重要になるということです。ダラダラとした日々を過ごしてしまうことになると、全く成果が上がらなくなったりすることもありますので、仕事をする時間と休み時間・休日を明確に決めて働くことや、明確な仕事目標を持って働く習慣を持つことがとても重要となります。

デメリット③ すべての責任を自分が負うことになる

 3つ目のデメリットもメリット③と正反対のことではありますが、頑張った分も見返りがくるだけでなくクレームやトラブル、金銭的な出費、社員を雇った場合には社員の失敗についても、全て自分が責任を負うことになります。

 私の体験では、自分が一生懸命獲得してきたクライアント様に対して、雇った社員が失礼な対応をして不信感を招き、クレームを頂き、コンサルティング契約が切れてしまったことも、これまで何度もありました。

 このような出来事に対して社員を叱りはするものの、叱っても去っていったお客様は戻ってきてくれません。そこで新たな新規のクライアント様を自分で集客しなければなりませんし、社員への教育も自分がしなければなりません。

 このようなことは、当初私はあまり想定していなかったため、受け入れるまでに多少の時間がかかりましたね…。

 つまり、このようなメリットとデメリットをあらかじめ理解した上で、独立への準備を行い独立をすることがとても大切だと思っています。


2.コンサルタントとして独立した後の年収事情

2-1.独立後のコンサルタントの年収相場

  次には、コンサルタントとして独立した後の年収相場も見てみましょう。

独立後のコンサルタントの年収相場

  • 収入の少ないコンサルタント・・・年収200~500万円前後
  • ⇁業種や提供するサービスにも関わりますが、一般的に言えることは、自社のマーケティングステップが構築出来ていないことと、コンサルティングサービスが充実していないこと(定期顧問契約等が無いこと)等が挙げられます。
  • 平均的な収入のコンサルタント・・・年収800~1,000万円前後
  • ⇁おおよそ自社のマーケティングモデルが構築出来ており、コンサルティングサービスもある程度充実していること(定期顧問契約等もある)が挙げられます。
  • トップクラスのコンサルタント・・・年収2,000~3,000万円前後
  • ⇁自社のマーケティングステップが構築出来ており、コンサルティングサービスもかなり充実しており、かつ組織化している、もしくは複数の定期顧問契約サービスがあることが挙げられます。

     私が、実際に指導をしている範囲では、おおよそ上記のような年収相場観です。つまり、努力に応じて収入は上げてゆけるということです。

    2-2.コンサルタント年収に差が出る3つの理由

     では、なぜ、上記のように収入に差が出るのでしょうか?その理由は、以下の3つが挙げられます。

    • 理由①クライアント様の職種や事業規模によって変わる
    • 理由②扱うサービス内容によって変わる
    • 理由③マーケティングステップによって変わる

     それでは、順番に見ていきましょう。

     理由① クライアント様の職種や事業規模によって変わる

     1つ目の理由はクライアント様の属性によって収入は変わるからです。私が接している中小企業の世界のコンサルタントには以下のような違いがあります。

    ターゲット年収目安
    女性対象のコンサルタント

    イメージコンサルタント
    婚活コンサルタント

    100~400万円
    ビジネスマン対象のコンサルタント

    営業コンサルタント
    コーチング
    カウンセラー的コンサルタント

    300~700万円
    中小企業経営者対象のコンサルタント

    マーケティングコンサルタント
    ITコンサルタント
    経営コンサルタント
    財務会計コンサルタント
    人事コンサルタント
    海外進出支援等の戦略系コンサルタント

    年収300~3,000万円

     このように見ると中小企業経営者対象のコンサルタントがもっとも収入が多いのが特徴です。

    理由② 扱うサービス内容によって変わる

     さらには、扱うコンサルティングサービス内容によって年収に差が出ます。1つ目の理由では、中小企業経営者を対象にしたコンサルタントの収入が多いと書きましたが、その中でも扱う業務範囲(コンサルティングサービス内容)においては、以下のような差があります。

    組織づくり人事コンサルタント・・・500万円~700万円

    • ⇁セミナー集客と定期顧問契約を継続的に行うこと。年収700万円以上を目指すためには業界別のノウハウを複数構築すること。「組織づくりコンサルティング」ビジネスモデル化していくことで組織的発展も可能。

    営業コンサルタント・・・700万円~1,000万円

    • ⇁セミナー集客と定期顧問契約を継続的に行うこと。年収1,000万円以上を目指すためには業界別のノウハウを複数構築すること。「営業コンサルティング」ビジネスモデル化していくことで組織的発展も可能。

    会計コンサルタント・・・500万円~1,500万円

    • ⇁セミナー集客と定期顧問契約を継続的に行うこと。それ以上を目指すためには業界特化型の会計顧問となり専門性を高めるサービスを提供すること。

    マーケティングコンサルタント・・・500万円~2,000万円

    • ⇁コンサルティングサービスをパッケージ化して販売していき、会員制とし、会員の中から高額コンサルティングを受託する。その上でさらに収入を上げるとしたら、業界特化型のコンサルタントになる。

    新規事業開発コンサルタント・・・500万円~3,000万円

    • ⇁コンサルティングサービスをパッケージ化して販売していき、会員制とし、会員の中から高額コンサルティングを受託する。その上で、さらに収入を上げるとしたら業界特化型のコンサルタントとなる。

       なぜ、上記のような差が生じるかと言うと、痛みが明確か、定期顧問契約の関係になれるか、という点が挙げられます。そのような前提がありますが、自分の経験や特徴を活かした『差別化戦略』も合わせて実行することで、さらに収入を増やしていくことは可能です。

      理由③ マーケティングステップの精度によって変わる

       また、収入が変わる3つ目の理由には、マーケティングステップの精度という視点もあります。そもそもマーケティングステップとは、以下のとおりです。

       ここで言うマーケティングステップの精度とは…

      • 1ステップ(訪問客):サイトへ訪問を促す(SEOコンテンツ・SNS・広告・チラシ・DM等)
      • 2ステップ(見込客):無料資料請求・無料メールマガジン購読・無料相談
      • 3ステップ(新規客):セミナー参加(有料)・教材購入(有料)
      • 4ステップ(固定客):定期契約(いわゆるサブスクリプション)
      • 5ステップ(信者客):常連客(高額サービス)

        ここで注意をしていただきたい点とは、それぞれのマーケティングステップを磨く努力をすることで収入を上げていくことができるという点です。


      3.独立後のよくある失敗11パターンとその原因を分析

       ここまでお読みいただいたあなたは、おおよそ独立後のイメージも出来つつあるのではないでしょうか。そこで、次には独立後のよくある失敗のパターンを見ていただき、独立に向けてのイメージをより明確にしていただきたいと思います。

       以下のよくある失敗のパターンは私がこれまで経験してきた中で、多い順番にパターンとその原因を紹介しました。ご覧ください。

      3-1.専門特化が弱い

       まず、独立後のよくある失敗の1つ目は、専門特化をしないことです。創業期にはお客様が少ないため、どうしても間口を広げてしまいがちですが、現実は逆であり間口が狭い(専門特化している)ほうがお客様は集まりやすいものです。

       例えば、以下のパターンの場合、あなたが美容院を経営していたらどちらに興味を抱きますか?

      • パターンA:東京都北区の青木税理士事務所
      • パターンB:美容院専門の青木税理士事務所

       圧倒的にパターンBではないでしょうか。絞り込みとは、このように業種に対して行うことが効果的です。もちろん、美容院以外のお店からのお問合せがあった場合に、顧問を引き受けてはいけないということではありませんし、サービスで絞り込んで集客をするという方法もあります。いずれにしても、コンサルタントは間口を絞ることが集客力を高める秘訣ということです。

       なぜなら、それぞれの業種を経営している経営者の方は、自分の業界の専門の方に依頼したいと考える傾向が強いからです。

      3-2.屋号が分かりにくい

       独立後のよくある失敗の2つ目は、屋号が分かりにくいことです。

       屋号は戦略です。わかりにくい屋号をつけてしまう方は、集客効率・営業効率が極めて悪くなるため、ハンディキャップマッチをやっているような経営となります。ですので、私は常々クライアント様から見て、絶対に分かりやすい屋号にするべきだと指導しています。

       ちなみに、私の場合ですと、建築塗装店の経営コンサルティングとして「日本建築塗装職人の会」という屋号をつけています。コンサルタントとしては意外な名前ですが、建築塗装業の方々は、そもそも経営コンサルタントに尋ねることをあまり望んでいないため職人さん方々を支援するという意味から「日本建築塗装職人の会」という名前をつけることにしたのです。

      マーケティング視点でよい屋号をつけるプロセスとポイント!

       では、マーケティング視点でよい屋号をつけるプロセスとポイントを紹介しましょう。

      リサーチを行い屋号を抽出する
      • ステップ➀:まず日本全国の屋号をネット検索で調べて、同業者の屋号を全てチェックする
      • ステップ②:クライアント様があなたのコンサルティングに求めている「成果」「思い」「ビジョン」を書き出してみる
      • ステップ③:ノート(1冊)を用意し、ステップ②でリストアップされた1つ1つのキーワードごとに屋号を書き出してみる
      マーケティングテストを繰り返す
      • ステップ④:自分の考えた屋号を身近な人に伝えてみて率直な感想を聞く
      • ステップ⑤:ステップ④で頂いた感想を元に、ステップ③・④・⑤を繰り返す
      • ステップ⑥:そして完成!

       コンサルタントだからこそ、自身の屋号もマーケティング視点で考えていくことが大切です。

      3-3.コンサルティングを行う範囲を決めきれていない

       独立後のよくある失敗の3つ目は、コンサルティングを行う範囲を決めきれていないということが挙げられます。

       独立をして新規参入を成功させる場合、専門特化して業種・業界を絞り込み、さらには、コンサルティングを行う範囲を絞り込んだほうがさらに多くのお客様を集められます。具体的には、以下のとおりです。

       「経営コンサルタント」として独立するのですが、「経営コンサルタント」では範囲が広すぎるため、何を提供してくれるのかが分かりづらく、お客様から選んでもらえづらくなります。

       そこで、1つの経営コンサルティングの業務範囲を絞り込むようにします。すると、そのニーズを持っているクライアント様が訪れてくるようになります。

       その後は、その分野を徹底的に追求して、業界No.1を目指していきます。それと同時に徐々にコンサルティングド範囲を広げていくようにし、最終的にその業種の経営全般をカバーできる「経営コンサルタント」になるようにしていきます。

      コンサルティングを行う範囲を決めるポイント

      • 1点目:業種を絞り込むという点は、業界内の認識で絞り込むこと
      • ⇁例えば、塗装業界であれば、「塗装業」という一括りではなく、「住宅塗装」「公共工事」というように業界の中で分かれています。その業界の中で分かれている認識に従って業種を絞り込みます。
      • 2点目:経営戦略の領域ごとに絞り込むということ
      • ⇁例えば、「マーケティング」「営業」「採用」「会計」「組織づくり・教育」などです。

       上記を踏み外して、経営を行ってもクライアント様を効率的に集めることができず、またサービス品質を高めることもできません。これは、明確に「失敗」とまではいかなくても、コンサルティングの範囲を決めきれないことで、よく言う器用貧乏なコンサルタントで終わってしまうという姿を指しています。

      3-4.サービスを磨いていない

       独立後のよくある失敗の4つ目は、サービスを磨いていないという点です。

       「サービスを磨いていない」というよりも、集客にばかり意識が向いてしまい、サービス品質を高めることに意識と時間を割けないことが多くの原因でもあります。

       ところが経営コンサルタントの場合、1社のクライアント様と長く継続的な関係を構築することがとても重要であるため、そのためにもサービス品質を高めることを実行し続ける必要があるのです。

      自社のサービスを磨く視点の提案!

      五感に訴えかける

      • 資料のデザイン・写真・画像のクオリティを高める
      • 請求書・申込書のデザインを整える
      • 名刺・封筒のデザインを整える
      • マニュアルのバインダーの品質を高級なものにする
      • 身なりを整える
      • 会話の仕方を整える
      • 丁寧な受付対応ができる受付事務員を入れる

      サービスそのものを充実させる

      • 具体的な事例(成功事例・失敗事例)の数を増やす
      • メール講座を用意する
      • ビデオ講座を用意する
      • 会員限定サイトを用意する
      • クライアント様がすぐに活用できるダウンロード資料を用意する
      • オンライン面談を用意する
      • 直接面談を実施する
      • 社内に業務マニュアルを用意する
      • 自分と同じコンサルティングが実行できる人材を育成する

       などなど。これらを行い続け、自社のサービスを年々高めていくことが独立後のコンサルタントには重要です。ただし、人気のコンサルタントほど、クライアント様のコンサルティングに埋没してしまう傾向があるため、サービスを磨くという時間がなかなか取れないことも確かです。

       しかし、隙間時間を大切に活用して、日々サービスの向上を実現していくことが、コンサルタントとして独立後も長く成功する秘訣でもあります。

      3-5.他のことにも手を出す

       独立後のよくある失敗の5つ目は、他のことにも手を出すことです。

       3-3.のコンサルティングドメインを絞り切れていないというケースのさらに発展版と理解していただければよいのですが、自分のコンサルティングとは全く関係の無い事業に手を出してしまったりすることが、後々の失敗の原因となります。

       具体的なきっかけとしては、「多角経営が大事」などという本などを読んだりしていくうちに、自社の事業戦略などを考えず、思いつきで着手してしまうケースや、また、ほんの少し事業がうまく行き出した頃に、経営者仲間から全く違う分野の「儲かりそうなこと」を聞き、そのまま手を出してしまったりします。

       これにより、伸びていきそうな事業も止まってしまいますので、「他のことをやってみたいな」と思った時には、まず、一旦冷静に立ち止まってみて、今の事業をさらに発展させるためには、何が課題か?と自らに問い直してみてください。

      3-6.マーケティング・ステップの不十分さ

       独立後のよくある失敗の6つ目は、『2-2.理由③マーケティング・ステップの精度によって変わる』の内容の実行の不十分さです。

       上記のどこに課題があるかを明確にした上で、実行計画を立てると共に、たとえあなたがマーケティングコンサルタントであったとしても、自社のマーケティングを実行していくためのコンサルティングを受けてみるなりをしてみてください。

      3-7.価格戦略ミス

       独立後のよくある失敗の7つ目は、価格戦略のミスです。価格戦略のミスとは、そもそも、市場相場観を度外した高値や安値をつけてしまい、あなたの商品・サービスがユーザーから敬遠されてしまっている状態を指しています。

       コンサルタントの価格設定においては、私は、以下の2つをおすすめしています。

      お客様がいくらぐらいの価値を認めるか?から決める方法

      • 完全にあなた独自のコンサルティングサービスであれば、お客様がいくらぐらいの価値を認めるか?という『需要志向型価格設定法』で決めていくことが有効的
      • フロントエンドサービス等では、この「お客様がいくらぐらいの価値を認めるか?から決める方法(需要志向型価格設定法)」が効果的です。
      • そのかわり、自社サービスに対してのアンケートを繰り返し、お客様がいくらくらいの価値を認めているかをリサーチし続けることが求められます。

      競合他社の価格を見ながら決定していく方法

      • 競合が類似サービスなどを提供しやすい場合には、競合との価格を見ながら、同じ程度~若干安目の価格を設定していく『競争志向型価格設定法』が有効的です。
      • コンサルタントの場合は、『競争志向型価格設定法』は定期的なクライアント様に対するクロスセルサービス等で用いることが望ましいです。
      • なぜなら、定期的なクライアント様(顧客様)、他社でも扱っているサービスと類似のサービス・商品を、あなたから安く受けることができるのであれば、あなたに対しての信頼度も高まるからです。
      • しかし、フロントエンドにおいては、必ずしも他社より価格が安いからあなたに決めるという意思決定基準ではないため、新規のクライアント様獲得においては『競争志向型価格設定法』はあまり適切ではないと私は考えています。

       また『心理的価格設定法』が中心となりますが、「一瞬でキャッシュを生む!価格戦略プロジェクト」(著者:神田昌典・主藤孝司・・ダイヤモンド社)もわかりやすく参考になります。

      3-8.定期顧問契約に持っていけていない

       独立後のよくある失敗の8つ目は、定期顧問契約のクライアント様を抱えられていないことです。

      (簡単な図を挿入)

       定期顧問契約に持っていけないケースとは、どのような定期顧問契約をイメージすればよいかが掴めていないことが原因となり、定期顧問契約サービスを作り出していないことが原因として挙げられます。その結果、顧客の流出が常時置き続けている状態となってしまうため事業が成長しにくくなります。

       例えば、税理士の方なら顧問契約というのが当たり前のようにもなっていますが、マーケティングコンサルタントや、司法書士先生、弁護士先生などでは、定期契約というのが必ずしも当たり前ではないため、定期顧問契約サービスを作り出していないのです。

      士業を例に顧問契約のイメージを2つご紹介します!

      職種司法書士
      月額1,000円~3,000円
      サービス内容

      印鑑証明カードをお預かりするサービスを行い法人の印鑑証明取得の利便性を高めると同時に、
      ①1年間で◎回まで謄本取得手数料を無料にする等の無料サービスを入れる
      ②その他のサービス(書類の作成・申請など)を全て割引で受けられる
      ③通常、司法書士先生に仕事を依頼するタイミングに求められる経営上の情報を伝達し続けるニュースレターorメールマガジンを発行する 等

      職種弁護士
      月額1,000円~3,000円
      サービス内容顧問弁護士という名前だけを貸すサービスを行う。(WEBサイト等に記載することも可能)
      しかし、実際に具体的な相談等は別途費用とする。

      定期顧問契約金額は安くても定期顧問契約を取ることができ、顧客の流出を防ぐことができるようになります。

      定期顧問契約を考えるポイント!

      • それぞれの業種で求められていることは何か?を考える
      • それぞれの業界の経営者が痛みに直面するタイミングはどのような時かを考え、そのタイミングに手を差し伸べるような小さな定期顧問契約を考える
      • 月額費用の3倍以上の価値のサービスを提供し続ける
      • 1つだけの定期顧問契約ではなく、複数の定期顧問契約を考える

      3-9.事業ビジョンの欠如

       独立後のよくある失敗の9つ目は、事業ビジョンの欠如です。事業ビジョンが欠如している状態とは?ただ目先の売上をいくら上げていくか、いくら儲けたか?だけに躍起になっている状態です。

       事業ビジョンとは、そもそも、

      • 私のコンサルティングサービスを全国の方々に提供して、〇〇〇の業界の方々の経営を支えたい
      • ◎年後あたりまでには、◎◎人の社員が在籍する会社にしたい
      • ◎年後あたりまでには、◎◎というサービスも取り扱っていきたい
      • ◎年後あたりまでには、◎◎のような会社とお付き合いができる会社にしたい
      • ◎年後あたりまでには、社会から◎◎のように見られている会社にしたい

      など、というような、会社の未来の姿を表現したものです。

      必ずしも大きいビジョンを描くことが大切なのではなく、たとえ大きすぎなくても具体的なビジョンを描くことが大切であり、また、あなた自身が心の底から「そうしたい」と願っているビジョンを描き、明文化することのほうが大切です。

       これがなぜ大切かというと、事業を長く成長させるエネルギーになるからです。事業ビジョンは、あなた自身をやる気にさせ、あなたのまわりの人たちをもやる気にさせるからです。

      事業ビジョンを欠如させないために行うこと

       事業ビジョンを欠如させないために行うことは、常に自分自身のやりたいことを、自分自身に問いかけ、確認し続けることです。遠回りに見えるようですが、私のコンサルティング経験からでは、実はこれが一番近道です。わかりやすい例を元にここで説明しましょう。

       子供の頃には誰でも「あれがほしい」「これがほしい」と素直な気持ちで自己表現をしていたことと思います。そして、自分にお金がある・ない関わらず、欲しいおもちゃは「ほしい」と主張し、親を動かして、手に入れていたことと思います。

       実は人間にはこのように人を動かす力が備わっているのです。そして、これを事業に応用することで、事業を前進させるのが、事業ビジョンの力なのです。

       ですから、常に、自分が何をしたいのか?どのような会社にしたいのか?と自分自身に問いかけて、確認しつづけることが大事なのです。

      3-10.使命感の欠如

       独立後のよくある失敗の10つ目は、使命感の欠如です。

       「使命感」とは、「たくさんの仕事がある中で、あなたはなぜ今この仕事を行っているのですか?」という質問に対しての理由です。

       近頃では、どの仕事が儲かるか?という前提で多くの人が職業選びをしている傾向があります。もちろん、そのような観点も重要ではありますが…。

       私の恩師である人材業界のある経営者の方は、初対面の時に「青木さんはなんで今の仕事をやっているのですか?」と質問をしてくださいました。そしてその後に、「私は、この仕事は私がやらないと誰もやる人間がおらんから、この業界がダメになってしまう。だから私は、たとえ1人になっても、この仕事はやり続けるつもりなんだよ」と話してくれたことがありました。この先輩経営者とは、今や、採用大手になられたエンジャパンの越智通勝会長です。

       私は、越智通勝会長から直接そのような考えを聞き、私は起業まだ間もない頃に、事業に対して使命感を持つことの大切さを直接、学んだということがありました。(参考にしていただければ幸いです。)

      3-11.ブランディングのミス

       独立後のよくある失敗の11つ目は、ブランディングのミスです。

       ブランドとは、ユーザーが商品やサービスに対して持つ共通のイメージ・概念ですが、そのブランドを形成するために、ロゴ・デザイン・キャッチフレーズ・メッセージなどを広告媒体・SNS媒体等に乗せて発信し、ターゲットとなる市場に浸透させていく行動が、ブランディングとなります。

       ブランディングのミスとは、上記の定義から言うと以下の2つです。

      ユーザーに与えるイメージ・概念が定まっていない

      • ユーザーに与えるイメージ・概念が人・時・場所によって変わるなど
      • 具体的な例・・・真面目な経営コンサルタントというのに、blogでは夜の街で遊んでいる様子をUPしている。Twitter、Instagram、facebookのフォロアーの方々もターゲットではない方々が大勢集まっている。など

      ユーザーに与えるイメージ・概念に違和感を感じさせるものがある

      • 高級と言いながらもチープな表現・デザインをしていたりする。など

      ブランディングで失敗しないためのコツ

       ブランディングで失敗しないためのコツとは、一言で言うと、ビジネスのペルソナを明確に設定し、そのペルソナだけを見て、自分が行っていく仕事の姿勢をありのままに、誠実な表現を意識しながら発信していくこと、です。

       成功だけではなく、成功とも失敗とも向かい合う自分を社会に表現していくことです。

       ブランディングを意識しなければいけないと思いすぎて自分らしさを見失ったり、また、他人のアドバイスを鵜呑みに聞きすぎて、自分らしくない表現をし続けたりしていても、長く続けられないため、そのようなことは必ずうまく行きません。

       特にコンサルティング業は、真面目なクライアント様を獲得することが安定経営にとってもとても重要であるので、意識して真面目な表現をしていたほうが良い結果に繋がります。


      4  コンサルタントとして独立をする上で重要な能力はこの3点

       コンサルタントとして独立する上で重要な能力は、以下の3つです。

      1. アプローチ能力
      2. 問題発見解決力
      3. 計数管理能力

      それでは、順番に見ていきましょう。

      4-1.アプローチ能力

       コンサルタントとしてもっとも重要な能力は、アプローチ能力です。

       アプローチ能力とはどのような能力かと言いますと、相手の心を開き、心の中に一歩深く入っていく能力です。なぜ、アプローチする能力が最も重要なのかと言うと、以下の2つの理由から重要なのです。

      • 新規顧客の開拓するため
      • クライアントの潜在的課題を発見するため

       無形商材であるコンサルティングを扱うコンサルタントは、自分自身が商品の入口となります。そこで、まず自分自身がクライアント様に受け入れていただくことが必要になります。クライアント様の心を開くという意味においては「オープニング」というフェーズ(段階)になりますが、コンサルタントが行う技術としては「アプローチ」となります。

       そこで、アプローチ能力を高める方法をここではお伝えします。

       アプローチ能力を高めるための基本

       アプローチの基本は「笑顔」そして「褒めること」です。ビジネス環境では「感じの良い笑顔」は必修科目でもありますので、ここでは説明を割愛します。

       「褒めること」は、これからお取引を開始する場合においては、クライアント様のことをよく下調べをし、主に以下の2点を褒めるポイントとします。

      • 貴社の行っておられる素晴らしいビジネス
      • あなた様(代表)の思いに共感しました

       これらの2点を、自然な笑顔で褒め、クライアント様に心を開いていただくことを心掛けます。

       また、顧問契約が始まってからも毎回のコンサルティング面談時の冒頭2~3分間は「アプローチ」を意識することが大切です。この際には、以下の3点を自然な笑顔で褒めてあげます。

      • ◎◎様は、いつも素晴らしい笑顔ですね
      • ⇁人間として笑顔を褒められて嫌がる人はいないため
      • ◎◎様は、いつも経営者としての貫禄を感じさせられますね
      • ⇁経営者としての自尊心を褒められて嫌がる人はいないため
      • ◎◎様は、いつも非常に高い専門性を感じさせられますね
      • ⇁笑顔を褒めにくい方に対しては、非常に高い専門性を褒めることも有効的であるため

       なぜ、このようなことを訴求するのかと言いますと、コンサルタントは医者のような存在だから、上から目線で相手の間違いを指摘しなければいけない、と思い込んでいるコンサルタントの方もいるからです。また、独立してからは特に、新規クライアント様の獲得が重要になるため、この「アプローチ能力」が求められるからです。

       コンサルタントとして独立を志しているあなたは、今のうちから上記を意識をして磨き続けておいてください。

      4-2.問題発見解決力

       「問題発見解決力」とは以下のとおりです。

      • ステップ➀:ヒアリング(クライアント様からの相談をまずはそのまま聞き、問題や目標を確認する)
      • ステップ②:全体像を把握する
      • ステップ③:数値化・グラフ化をし、比較等(過去との比較・他社との比較)で本当の問題(課題)を特定する
      • ステップ④:対策を検討し、リストアップする
      • ステップ⑤:それぞれの対策の費用・時間・効果を挙げ、現在から着手できる最善の対策を検討し選択する

       このような流れになります。この『問題発見解決力』はコンサルタントにとっては基本中の基本の能力になりますので、ぜひ、習得をしておきましょう。

      『問題発見解決力』の高め方!

       「問題発見解決力」を高めるためには、まずは『あなたが、コンサルタントとして独立すること』に対して、自らで取り組んでみてください。

      ヒント!
      • ステップ➀:あなたは、いつから、どのようなコンサルタントになるのですか?具体的に書き出しましょう。
      • ステップ②:あなたがコンサルタントになることに対して、今『抑止力』となっている͡コト(問題・課題)は何ですか?全てリストアップしてみましょう。
      • ステップ③:あなたがコンサルタントになることに対して、今はまだ潜在化しているが、近い将来、顕在化して起きてくるかもしれない問題(課題)は何ですか?全てリストアップしてみましょう。
      • ステップ④:上記を今日から実行していく計画を立ててみましょう。

       取り組んでみて、もし不明点などが発生した場合には、私にお気軽にご相談ください。

      4-3.計数管理能力

       3つ目の「計数管理能力」とは、損益計算書の売上・原価・経費・利益などの数値、貸借対照表における現金・利益剰余金、売上実績表における目標・実績・KPI(key performance indicator)等を管理していく能力です。

       なぜ、「計数管理能力」が大切なのかと言いますと、経営上の数値には会社経営のすべての状況が現れるからです。これらを見て分析をし、課題に気づき、改善の戦略を構想すること。ここまでが計数管理能力です。

       そして、その改善の戦略や施策を実行してもらうことが「人間的管理」の部分であり、マネジメントに該当します。いわば「計数管理」で「健康診断」をし、「人間的管理」で目指すべく健康体のために体を動かしていくというようなイメージとなります。

      計数管理能力を高めるレッスン! 

      独立する前から計数値管理能力を高めるためにできる具体的なレッスンを紹介します。それは「自分の家計簿をつけてみること」です。その上で、以下のことを行ってみてください。

      • 自分経営の年間収支を出してみる
      • 自分経営の過去3年間分のデータを作成してみる
      • 自分経営の来期の予測収支もしてみる

       自分の家計簿をつけること(=いわゆる『自分経営』を実践すること)は、現実的に、自分の会社の経営数値を管理することにも必ず繋がります。なぜなら、独立をして個人事業主になれば確定申告を行うことにもなりますが、その際には必ず、自分の経営を決算をしなければならないからです。

       そこで、独立してから実際に行うのではなく、今の時期から、自分自身の活動において、収入がいくらで、どのような科目の経費が毎月どれだけかかっているのかを把握していくことを行っていくのです。これは必ず、独立後の『計数管理能力』に直結していきますから、今から実践してみてください。

       ちなみにこの「自分の家計簿をつけてみること」は、私自身も独立前にコンサルタントの先輩から指導を受けて実践を始めた項目であり、現在も当然ながら継続している項目です。

       以上の3つがコンサルタントとして独立する上で、まずは重要な能力です。これらを独立する前から磨いておくことで、一歩でも独立成功へと近づけていくことができるでしょう。


      5 コンサルタントとして独立するために必要な3つの準備

       それでは、最後には、コンサルタントとして独立するためにやっておいたほうがいいなという準備を3点ご紹介します。

      5-1.3つのタイプの人脈をつくる

       1つ目の準備は「人脈づくり」です。独立後にも良い影響がある人脈づくりとして、以下の3つの人脈をつくると良いでしょう。

      ① すでに独立して成功しているコンサルタントの先輩

       1つ目の人脈は、すでに独立して成功しているコンサルタントの先輩との繋がりです。この人脈は、あなたがコンサルタントとして独立して成功するためにもとても重要です。

       なぜなら、すでに独立して成功している先輩は、あなたが独立後遭遇するであろう経営上の困難や、やりがちな失敗なども既に体験したり知っている可能性があるため、それを事前に察知してアドバイスをしてくれたりするからです。このような人脈は、コンサルタントの方々が参加しているセミナー等に参加することを通してご縁を頂くことができるでしょう。

      参考になるセミナーは以下のとおりです。

      • コンラボさん…… https://conlabo.jp/
      • 志士塾さん…… https://44jyuku.com/

       私は直接お伺いをしていませんが、コンサルタント養成塾としては私の先輩であり、インターネットで調べる限り、上記のネットワークには独立起業間際のコンサルタントの方々がおられると思いますので、実際にお尋ねになってみても良いと思います。

       現実的なご苦労などをよく理解することができ、あなたが経営コンサルタントとしての道を目指すにあたり現実的な実行計画を考えることができると思うからです。その上で、弊社のセミナーにもぜひご参加くださいね。

      ②WEB制作業者さん

       次にあったほうがいい人脈は、WEBサイトやコーポレートサイト等の制作をお任せするWEB制作業者さんです。WEB制作業者さんの中でも最も良いのは、あなたの業種のWEBサイト制作経験のあるWEB制作業者さんです。かつ、予算帯もリーズナブルなWEB制作業者さんが見つかると良いでしょう。

       お互いに情報などの交換もできますし、コンサルティング事業とWEB制作事業は支え合う補完関係になりやすいためパートナーとなって継続的に成長していくケースもよくあります。

       WEB制作業者さんは見つかるまで時間がかかることもありますので、今のうちからいろいろな業者さんにお問合せをしてお話をきき、業者選考をしておくことがおすすめです。

       WEBサイト内容は、最低限、以下のページを制作すると良いでしょう。

      TOPページ会社概要
      サービス内容コンサルタント紹介
      実績紹介弊社のノウハウ
      LPページお問合せページ
      コラム(投稿機能)

      予算観:30万円前後ですが、最初から完璧なWEBサイトを制作しようと考えるのではなく、まずUPしてから日々に改善を続けていくという姿勢でよいでしょう。

      ③あなたにお客様を紹介してくれる方

       最後の人脈は、あなたにお客様を紹介してくれる方です。この方がいると、当然ながらビジネスは飛躍的に成長することになります。特に独立した直後の創業期にお客様を紹介してくれる方との出会いは、お金を払ってでも行ったほうが良い場合があります。

       具体的には、あなたの商材を取り扱ってくれる方、あなたの宣伝広告をしてくれるマーケターのような方や、業界新聞社様などです。私の場合もコンサルタントの先輩が私のサービスの販売をしてくれたことにより、事業を成長を支えていただいたという経験がありました。

       そのような方からのご支援を受けるためには、「人が紹介したくなるようなサービス」「そのサービスなら売れるね、ぜひとも紹介させてください」と相手の方に言っていただけるようなサービスを開発しておくことが大切です。

       以上ですが、これらの3タイプの人脈を独立前から作っておくことができれば、あなたの独立はまた一歩、成功へと近づくことになるのではないでしょうか。

      5-2.必要な勉強を行っておく

       次には、独立する前に勉強しておきたい分野を3つご紹介します。

      ①マーケティング

       1つ目の分野はマーケティングです。マーケティングと言ってもいろいろなマーケティングがありますが、経営コンサルタントとして、一番成果に繋がるマーケティングとは、

      • クライアント様を集めるためのマーケティング
      • クライアント様の業界に関わるマーケティング

       この2つの分野になります。

       実際、私の場合も上記の右図の2つを学習していたため、早期にコンサルタント事業を伸ばしていくことができました。また、本や教材などで学ぶことも予備知識程度にはあっても悪くはありませんが、学問的に学ぶのではなく、実際にコンサルタントとして活動をしている方が行っているマーケティングを学ぶことができればそれが一番近道です。

      ② コンサルティングコミュニケーションをマスターする

       2つ目の分野は「コンサルティングコミュニケーション」です。これは、コンサルタントとしてサービスを提供する際の会話法を指しています。

       コンサルタントがいくら優秀なノウハウを持っていたとしても、会話の仕方でクライアント様からの信頼を失い、顧問契約を切られてしまうということはよくあります。そして、その際にクライアント様が、ご丁寧にもそのこと(=あなたの会話方法を受入れられないということ)を指摘してくださることは滅多にありません。そこで、コンサルタントがサービスを提供する際の会話法「コンサルティングコミュニケーション」をマスターしておくことも独立前の重要な準備となるのです。

      一例を挙げてみましょう。

      「コンサルタントは医者である。元気な人に医者は必要ない」という経営コンサルタントの指針があります。ここでは「コンサルタントは医者」というようにステイタスを定義しておりますが、それはなぜかというと、多くのクライアント様は、まるで医者にかかるのと同じように、コンサルタントに相談をし、コンサルティングを受けたがっている(顧問をお願いする)からです。

      その時の会話方法として、以下の2つのパターンを見てみましょう。

      パターンA:商店のようなセルフイメージ
      経営コンサルタント:「いらっしゃいませ♪」
      クライアント:「あの…、近年、売上が下がってしまい、何をどうしたら良いのかが全く分からないのですが…。」
      経営コンサルタント:「あ、そうなんですね。それでは、弊社のサービスでちょうど良いサービスがありますよ♪」
      クライアント:(ドン引き…。この方には私の気持ちは分からないだろうな…)
      パターンB:お医者さんのセルフイメージ
      経営コンサルタント:「こんにちは。今日はどうされましたか?」
      クライアント:「あの…、近年、売上が下がってしまい、何をどうしたら良いのかが全く分からないのですが…。」
      経営コンサルタント:「承知いたしました。それでは、少し状況をお聞かせいただきたいのですが、よろしいでしょうか?」
      クライアント:「実はですね…。▲▲▲▲」

       上記は一例ではありますが、経営コンサルタントは医者であるので、パターンBのようなお医者さんのようなセルフイメージが大切なのです。このような経営コンサルタントの会話法が数多くあります。それらについて体系的に学べる場所はあまりありませんので、手前味噌ではありますが、弊社の「経営コンサルタント養成講座」をぜひ受講されることをお勧めいたします。

      ③ コンサルタントとしての経営戦略を学ぶ

       3つ目に学んでおいたほうが良い分野は、コンサルタントとして独立するあなた自身の事業を伸ばしていくための経営戦略です。このコラムも、いわゆる経営戦略的な視点で書かれていると言えばそうなのですが。

       コンサルタントは中小企業の経営戦略を学んではいるものの、経営コンサルタントの経営戦略は学んでいないし、知らないのです。

        具体的に、独立してから中期的に求められる経営戦略の「考え方」の一部は以下のとおりです。

      • 『あなた自身の強み』を事業のサービスとしてどのように定義するのか?(商品サービス戦略)
      • ⇁コンサルタントであるあなた自身の強みを自社の中核的なコンサルティングサービスに定義していくことが、他社との競争に巻き込まれない圧倒的な戦略になります。「創業間際は人柄を売る」ということが「コアエッセンス」的な強みであることに対し、事業がある程度育ってきてからは、人柄だけではなく、現実的な強みでもある「コアコンピタンス」を定義していくことを指しています。
      • ペルソナの深いニーズを捉えたサービスを作る(商品サービス戦略)
      • ⇁ペルソナであるクライアント様の集客に成功していった後には、その中心的なペルソナ・クライアント様が求めているサービスを作り続けることがサービス戦略となり、会社の発展を支えていきます。その計画をあらかじめ構想しておくこと。
      • 先駆者の隙間をどのように狙って市場に入り込むのか?(マーケティング戦略)
      • ⇁まだ誰も参入していない市場を狙うのではなく、先駆者が既にいる市場の中で、どのよいなポジションを狙っていくのか。また、そのために、どのような事業コンセプトを持つのか。これにより、市場参入を早めると同時に先駆者の売上も上がり、市場規模を成長させることに貢献します。
      • またそのサービスをどのように伸ばしていくのか?(中期事業計画)
      • ⇁参入した後のゴールは、まず市場の中のどの程度の割合(シェア率)を目指すのかを決め、そこに至るための売上計画と組織計画を考えます。
      • 類似サービスを提供してくる競合他社をあらかじめ予測しているとしたら?どのような工夫を行っておく必要があるか?(差別化戦略)
      • ⇁多くの人が「真似をされないように」と考えるものですが、もちろん真似を防ぎながらも、経営戦略では逆に「完全に真似をされた状態」をもイメージし、その時の自社の事業モデルをあらかじめ構想しておくこと。
      • 営業を簡素化するためにはどのような工夫が必要か?(営業戦略)
      • ⇁クロージングの前に、ビデオ、メール、資料などで、どこまで事前教育ができるか。また、クロージングの際のアプローチブックなどの準備。
      • 競合他社に真似されない要素をどのように築きあげておくのか?(参入障壁を築く)
      • ⇁会員限定だけのメニューの充実化。外から見られない工夫。敵対しない姿勢で味方を増やす事業戦略の策定。
      • どのような人材を採用して、どのような組織体制で運営していくのか?(人材採用~組織戦略)
      • 事業を伸ばすためにはアイデアと、アイデアを実行する人材に比重を置く。現状の自分・自社の実力よりも高い実力を持っている人材の採用を実現する採用戦略の考案。
      • 強い経営基盤を作るために損益モデルはどのようにするのか?(会計戦略)
      • 2~3倍の生産性を目指したビジネスモデルの考案・損益モデルの策定と業務マニュアルの整備。
      • 成長を加速させるためにどのような提携戦略を構築するのか?(アライアンス戦略)
      • アライアンスを実行できる人間力の醸成と魅力的な事業戦略の策定。その後、アライアンスパートナーの選定から提携について。

       結局、コンサルタント業は真似されやすい業界でもあるため、あらかじめ経営コンサルタント事業ならではの経営戦略というものをあらかじめ学んでおき、独立後の経営計画書等を作成してシミュレーションを持っていることで、独立後も事業をスムーズに事業を成長させていくことができるものです。

       こちらも手前味噌で恐縮ではありますが、弊社の「経営コンサルタント養成講座」を受講されることをお勧めいたします。

      以上が、独立に先立ち学んでおいたほうがよい3つの分野です。 

      5-3.提供するノウハウの価値を明確にしておく

       コンサルタントとして独立するための準備としての3つ目は、「自分のノウハウの価値」を明確にしておくことです。

       「自分のノウハウ」とは、あくまで自分のノウハウであり、前職で経験したことをそのまま流用する等ということが自分のノウハウを固めるということではありません。あくまでも、あなた独自の「考え方」や「やり方」が織り交ぜられた「ノウハウ」を指しています。

      例えば、SEOコンサルタントの例の会社に勤めていたとします。その場合、会社で行っていたSEOノウハウをそっくりそのまま活用してライバルとして独立をするというようなことはNGであり、ある1つの業界に特化させて別の具体的なノウハウを形作る、等が代表的な考え方です。

       具体的には、自分のノウハウを本やマニュアル・WEBサイト等に体系化して明文化しておくことです。ここにおいては必ずしも出版社から出版しなければいけないという意味ではなく、あなた自身のメソッドが明確に明文化されていることが重要です。

       なぜなら、コンサルタントとして独立をした無名のあなたが「私はこんなことができます!」と意気揚々に、新規のクライアント様にプレゼンテーションをしたとしても、あなた自身がどのようなノウハウを持っている専門家の先生なのかが明確になっていなければ、クライアント様があなたを信じることができないからです。

       また、あなた自身のノウハウが明確になっていないことによって、他社と同じノウハウであると思われたりする原因にもなり、顧問契約を頂きづらくなります。それだけではなく、クラアント様から見た時、あなたが誰かの二番煎じのようなコンサルタントであれば、あなたは単なるサルマネコンサルタントとして位置づけられてしまい、仕事が取れるどころか信頼すら獲得できないかもしれません。

       このようなことからも、「自分のノウハウ」を固めて明文化しておくということがコンサルタントとして独立するために大切なこととなります。

      まとめ


      今日からコンサルタントとして独立するための準備をしよう!

      コンサルタントとして独立するためには、誰が、どこで事業を始めるとしても、以下の3つのステップが必ず求められます。

      • よくある失敗をあらかじめ理解しておく
      • コンサルタントになってから求められる3つの能力を今から身に着けておく
      • 独立するための3つの準備を行っておく

       冒頭にも申し上げましたが、このページで紹介した内容は、実際に今もコンサルタントとして活躍させていただいている私自身の実体験と指導内容に基づいて記載したものですので効果抜群です。ぜひ繰り返し読んでいただき、あなたがコンサルタントとして独立するために役立てていただければ幸いです。

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