売上を10倍にするお金持ちの塗装屋さんが実践し大切にする10のコト

青木忠史

青木忠史
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■日本建築塗装職人の会 会長 / アサヒリフォーム有限会社2代目代表取締役(現名誉会長)/ 経営改善実績700社以上・相談実績7,000件以上 / 『職人の会式 塗装店経営法』開発/ 『繁盛親方-工事店DXアプリ開発 / 「いちばんやさしい工事店経営の教科書」(ダイヤモンド社)/「日本建築塗装職人の会 成功の秘密」「塗装職人」「のび太くん採用」(サンライズパブリッシング社)他

お金持ちではない貧乏な塗装屋さんと、お金持ちの塗装屋さんには明確な違いがあります。

それは、流行りを取り入れているとか、最新の塗料を使っているとか、そのようなことではないのです。

実は、このページで語っている塗装店経営における普遍的な経営手法があり、それを愚直に出来ているか・出来ていないかなのです。

実際にこの記事を書いている私・青木忠史自身も、約20年前に家業を継いだ時には明日の仕事もないという状況からスタートしたのですが、この約20年間継続的に売上5億円以上の塗装店を経営し続けてきていますし。

それ以上に私の元にお問合せいただく塗装屋さんははじめは経営がなかなかうまく行かずお金持ちではない状態でしたが、そのような方々をお金持ち塗装屋さんにしていくために、何を実践してきたかを体系的に言語化して、再現性のある形でまとめたのが、これからご紹介する10のポイントになります。

 

■お金持ち塗装屋さんになる2つの道

まず、多くの人が目指すことができるお金持ち塗装屋さんになる道は、大きく以下の2通りあります。

①年収2,000万円前後まで稼ぐ(全てを自分で行うことが出来れば可能)※全体の80%…一般レベル
②年商1億円~3億円前後まで稼ぐ(稼いだお金を人材や組織へ投資をしてさらに売上利益を上げていくことで到達します)※上位20%以内
(*年商3億円以上となると様々な要素が含まれるようになるので、ここでは割愛します)

①の場合、自分の肉体が動ける範囲が売上の限界になります。②の場合(下図・赤枠部分)は自分の肉体が動ける範囲の限界と同時に「チームをつくる」=「組織化」を進めていくことになります。

「塗装職人」は、自分で全てを実行できるため、全てを自分でやったほうが「儲かる」ような気がします。確かにそれはそのとおりですが、その場合には、年収2,000万円前後が限界となります。

 また、年収2,000万円前後までの場合(①)、会社には本当に良い人材等が入社してくれませんし、常に社長が現場に入り続けていなければいけない状態なので、怪我や事故をしたりした時には売上を上げることが出来なくなるという大きなリスクがあります。そのため、多くの個人事業主の塗装屋さんが年を取るのと同時に廃業して行くという宿命があります。

 このようなリスクを乗り越えるためには、年商1億円~年商3億円への道を目指すということになります。

 そのためには、30代~40代の時期から「①すべてを自分で行う→②チームをつくってさらに稼ぐ→③良い会社にする→④後継者に任せて引退する」という「塗装店経営の王道の考え方」に基づいた経営を実践していくことなのです。

この方法は、社会貢献性も高い方法でもあります。

本コラムは、ぜひブックマークをして、繰り返し読み直して、あなたも「お金持ち塗装屋さん」に必ずなってください!

では早速いきますね!

 


1.お金持ち塗装屋になるための「マインドセット」を実践する

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の1つ目は、マインドセットです。ここでは3つ紹介します。

①許可を与える

1つ目のマインドセットは「許可を与える」です。「お金持ち塗装屋になれる」ということを学んでも、自らに「自分もお金持ち塗装屋になっていいのだ」という許可を与えていない方は、お金持ち塗装屋になることはできません。そのため、自分自身に、「許可」を与えることです。

与え方は、次のとおりです。

常に「自分もお金持ち塗装屋になっていいのだ」と言い聞かせることです。そして、特に自分の心の中から「お金持ち塗装屋になっていい‥という許可を与えない気持ちが出てきた時にこそ、「自分もお金持ち塗装屋になっていいのだ」と言い聞かせることです。

②貧乏を愛することを辞める

2つ目のマインドセットは貧乏を愛することを辞めることです。人間は自分が気が付かない間に貧乏を愛しています。具体的には以下のとおりです。

・自分には〇〇が無いからたぶん無理だろうな~
・高望みするよりも、最低でもまずは仕事が切れないことが大事かな~

このような心の底のほうで起きてくる「つぶやき」があるとしたら、深層心理で貧乏を愛している証拠でもありますので、このような「貧乏を愛する姿勢を辞める」と強く意思することです。これを行わないとお金を稼いでもまた貧乏に戻ってしまう‥ということを繰り返し行ってしまいますので要注意です。

③達成イメージを描き持ち続ける

3つ目のマインドセットは達成イメージを持ち続けることです。達成イメージとは、自分が「そうなった後の未来の姿」を指しています。「未来のあるべき姿」とも言えるでしょう。

自分が年商1億円10人体制の元請けの塗装職人専門店になりたいと思っているのであれば、それを心の中に描き、常に持ち続け、あたかも、今の自分がそうであるかのように話し、行動することです。

 

以上3点のマインドセットをお伝えしました。

これらは、塗装屋ではなくても、成功を志して実現し続けている方なら体得している法則でもありますので、これを機会にあなたも体得できるよう、ガンバってみてください!

 

 


2.安定集客の仕組みをつくる

 限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の2つ目は、自社の「安定集客の仕組み」をつくることです。

ところで、あなたの会社には「安定集客の仕組み」がありますか? 闇雲に Instagram投稿をやり続けて、無意味な感じを抱いていたり、 Google広告を出しまくって大損をしたり、 時々チラシ配布をして大きな出費を出したりしていませんか?下請けの仕事ばかりでは、真の意味でお金持ち塗装屋さんにはなれませんので、必ず「元請け」「直販」の塗装屋になることです。そのためにも「安定集客の仕組み」が、まず、必要ということなのです。

「安定集客の仕組み」とは、 具体的には以下のとおりです。
・集客HPとネット広告
・集客チラシ
・魅力的な店舗
・施工現場マーケティング
・顧客DM
・SNS活動

 上記のような「安定集客の仕組み」を設計し、毎月〇〇件の反響を獲得できて、おおよそ毎月〇〇件の契約が出来ると数値化して管理をしていきます。

この結果、以下の効果が現れます。

①仕事が切れるのではないかという不安が無くなる
②継続すればするほど効率よく集客をすることが出来るようになる
③新しい広告を常に小予算でテストしながら改善をしていくことができるようになる
④競合他社に怯えなくなる
⑤広告に多額の出費をしなくなる
⑥自社の集客力(実力)が分かってくるようになり、売上が安定化していく

この結果、下請けの塗装屋から脱却してこの「安定集客の仕組み」を設計したら、粗利で30%-40%以上増えるケースも多々あります。一気にお金持ち塗装屋さんになってしまいます。

既に元請け受注をしている塗装屋さんであっても、原理原則に基づく「安定集客の仕組み」を設計することにより、粗利で10-20%前後増えるケースもあります。これらはすべて「利益」に直接反映されていきます。

 お金持ち塗装屋になる方法の2つ目は、「安定集客の仕組み」をつくることです。「集客の仕組み」については、以下のページも御覧ください。

外壁塗装の集客ホームページ・チラシ120のポイント
ニッポンの塗装店FCの案内

 


3.利益を残す形をつくる

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の3つ目は、利益を残す形をつくることです。そのためには、全現場の「原価管理」を行うこと!です。

実際に、職人の会アカデミーの読者さんのなんと60%以上は、全ての現場の原価管理を行っていない…という状況でした。もしも、あなたも全ての現場の原価管理を行なえていない状況であれば、今すぐ行ってくださいね!

どんな方法に取り組むよりも確実にお金持ち塗装屋さんになれますから。原価管理の仕方は、以下の原価管理ノウハウのページで紹介していますので、以下コラムをご覧ください。(画像をクリック)

 

売上規模が小さくても、「全ての現場での原価管理」がしっかりと出来ていれば、着実にお金が残っていきます。

 

 


4.チームをつくる

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の4つ目は、チームをつくる、です。

人間、一人で出来ることはたかだか知れています。そのため、大きく稼ぐことを考えていくなら、チームを作ることが大切です。そして、チームメンバーと一緒に成功を分かち合っていくという考え方が重要です。

違う表現方法をするなら、組織図を設計し、賃金テーブル・評価制度を設計し、キャリアプランを提示してあげながら、長く雇用していく仕組みとでも言い換えることができます。

年商1億円・3億円の塗装屋の具体的な組織人員体制は以下のとおりとなります。 

年商規模お金持ちの塗装屋貧乏な塗装屋
年商1億円

代表親方=1人
現場監督=0人
職長=1人
親方=3人
子方=4人

代表親方=1人
営業担当者=1人
現場監督=1人 *年俸500万円前後・利益が飛ぶ
職長=0人
親方=6人
子方=0人
年商3億円代表親方=1人
営業責任者=3人(職長経験者)
現場監督=0人
職長=3人
親方=9人
子方=12人
代表親方=1人
営業責任者=4-5人 *年俸400万円前後×余剰人員分の利益が飛ぶ
現場監督=3-4人 *年俸500万円前後×人数分の利益が飛ぶ
職長=0人
親方=2人 *他外注
子方=0人 *他外注

*こちらは極めて秘匿性の高い経営ノウハウですので、ごく一部のみの紹介とさせていただきます。詳細はニッポンの塗装店FCへおたずねください*

このように、施工=工事に特化していく工事店を作ることで、実は、高収益の塗装工事店になります。「高収益」というのは経営用語でしたね。 別の言葉で言うと「お金持ち」ということですね。

ちなみに、こちらは「職人の会式-100年企業型の基本組織図」です。

こちらの基準に照らし合わせて、 余分な人材を雇用しないことが、 一番お金を貯めることが出来るのです。そして、これが塗装屋経営の見えない「経営戦略」の1つでもあります。

なぜなら、 競合他社から見ても、自社がどのような組織体制で運営しているのかは見えませんものね。

そのため、一見、同じ程度の売上規模の塗装屋でも、このような組織戦略を知っている・いないで、儲けの額には大きな差が出てしまうのです。知っている・知らないで、明らかに「差」がついてしまうということですね・・・。

なので、基本に基づいたチームを作りましょう。塗装屋の組織づくりについては、こちらのページで詳しく説明しています。

 


5.大きな無駄使いを控える

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の5つ目は、無駄使いをしないということです。私が見てきた、塗装屋経営上の無駄使いのポイントは以下の4点です。

①新車の作業車を次々購入する‥
②自家用車では高級車を購入する‥
③倉庫の新設をする‥
④社屋の新設をする‥

この4点が、どう考えても塗装屋経営の中で見てきた【無駄使いBIG4】だからです。これらを毎年繰り返すことで、確実にお金が貯まりません…。

これらについてを無駄使いと言うと、 税理士先生や、家族、社員などからは怒られたりしやすいものですが。私は「100年企業型の経営」を推進する経営コンサルタントであり、塗装屋経営を長く成功させ続けるために存在しているため、あえて言いますが、この点については、多くの方々と考え方が違うことがよく発生します。

そして、みんなが「作業車買いたい♪」「自家用車買いたい♪」と思っているのに、 青木さんに確認をすると、その熱に水を差すように、「それは、もう少し考え直してください」等と言うため、「もう、そんな青木の意見なんて聞かないで、 社長自身でやりたいことを判断したほうがいいんじゃないですか~」 などという声が身近からも出てきて、青木さんが嫌われるという事態も多々発生してきました。。

購入時はそれで良かったりします。ところが、購入後何年か経過すると、明らかにご自分でも分かってきます。
「‥‥やっぱり買わなければよかったかな。。。」
「…‥この倉庫は無駄だったかな。。。」

ただし、そう思った時には既にしっかりとローンで縛られているため後の祭りです。そんな時、私は「だから、以前に言ったじゃないですか‥」 と言いたい気持ちになりますが、最近はグッと堪えることにも慣れてきました。。。特に作業車は、 良くても数年落ちの中古のミニバン車を購入して、 乗りつぶすまで乗ることが重要です。軽自動車は税金も燃費も安いし、作業車はどのみち乗りつぶすのが運命であるため、 バリューが乗って少し高くなっている新車を買う必要が無いからです。

また自家用車は高級車ではなく質素な普通車に乗ることが重要です。社長が高級車を乗っていると、社員にもその熱が飛び火して、高級車に乗りたがったり、高級車に乗れない方からは(決して口には出さないものですが) 【男の嫉妬】をされたりするため、マネジメントに乱れが起きるからです。

*男の嫉妬は、ライバルとして独立されたり組織を乱されたりするのです…。私はよく聞いていますよ~。「前の会社の社長は、会社が苦しいのに、自分だけ高級車を買って・・・」等と元社員が話してくれることを。

私は常々、会社経営では、問題が起きることが少なく、楽にマネジメントできるほうが良いと考えているため、高級車は出来る限り、控えたほうが無難という考え方を持っています。

また、 ③の倉庫は賃貸でOKですし、 ④の自社社屋は99.9%の確率で不要です。

なぜなら、これも昔から言われていることですが「事業」はその都度、形や大きさが変わることがあるので、 固定資産化してしまうと、移動や拡張・縮小がしにくいため賃貸がベストだという考え方があるからです。

そして、長期的視点で見て、上記4点が会社の営業利益を定期的に「食いつぶす虫」となり、 気がついた時には何も残っていないという会社になってしまうからです。。。

そして、社長は言います。 「今まで頑張ってきたのに、ぜーんぶ、お金もどこかに消えていった・・・」と。社長が50代になっていたりしたら、人材採用も難しくなり、社員教育も難しくなるため、30代・40代の時期には、上記をしっかりと諫めた経営を行うことが非常に重要です。

これらは、ウエイトトレーニングをする際に食生活に気を付けてストイックに行うことと全く同じです。好きに食べたいものばかりを食べて、トレーニングをして、カッコよくなろう‥ということは出来ません。

やはり、真剣にトレーニングをし出すと、だんだんとストイックになっていき、 自然と、食生活も、節制するようになるものですね。

経営も全く同じです。良い経営を志せば自然と誰でも経営者はストイックになっていくものです。

私は、良い経営=100年企業型の経営と考えており、職人の会は、それを目指すためのパーソナルトレーナーの立場だと認識をしています。 そのため、私や職人の会は、 一見、嫌われるようなことも言いながらも、 結果的に長く経営成功を実現できる塗装屋経営を実現しています。

老後に、社長から笑顔で「あの時、本当にガンバって良かったです。ありがとうございます」 と言われることをいつも夢見ています。

ということで。 限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の5つ目は、「無駄使いをしないこと」でした。

 


6.質素倹約な経営を貫く

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の6つ目は、質素倹約な経営を貫くこと。儲かっているフリをしないこと、見栄を張らないこと、 派手ではなく地味な店舗を持ち、 地道な営業活動に徹することです。

多くの方は、「発展させたい!」「繁盛しているように見せたい!」と思うあまり、 派手に、派手に、行う傾向がありますが、私が700社以上の経営指導、7000人の経営相談を受けてきた結果、 儲かっている会社は必ず地味な会社ばかりです。 そして、そのような会社には、地味で真面目な職人さんがいます。

一方で、大きな店舗、やる気がある元気な人材がいる会社は、人の出入りが多く、その時、瞬間的には発展しているように見えても、結果的にその後、職人が離れていったり、廃業したりする会社ばかりでした。

「儲かる」という概念も、営業利益1%でも「儲かる」と考える人もいるかもしれないので、念のためお伝えしておきますが。営業利益10%以上を コンスタントに出している塗装屋さんは、 皆、地味で真面目な塗装屋さんばかりです。

これはほぼ100%、当てはまる法則です。

そして、この質素倹約経営の「決定打」となる経営戦略が、 実は、、、、『理念型経営』 なのです。

なぜなら、地味な集客・営業・経営だけで経営成功させていくことが出来る手法が「理念型経営」だからです。そして、それは、時代の流れが変わっても、地味なブランディングは変化をさせなくても成り立ち続けて、そのような真面目なお店を信頼するお客様はず~っと信頼してくださるからです。

もちろん、私が塗装屋コンサルを行う前は、 多くの方々と同じで派手で魅力的なお店の会社のほうが、繁盛して儲かっていると思い込んでいました。ところが現実は、180度反対だったのです。

なので今、職人の会では、あまり儲かっていないフリを徹底しています。儲かっているフリをすれば、会社内が必ず乱れるからです。

そして、その結果、社員の出入りが発生しますので、会社は成長しなくなります。つまり、儲かっているフリをしても良いことはないのです…。

本当の塗装屋の使命とは、 地域のお客様のために良い仕事を長く提供し続けること。ただその方向性だけを見つめて経営に邁進していくことで必ず会社は安定化し、徐々にお金も貯まっていき、社員職人も安定的に雇用することが出来るようになり、少しずつ、会社は成長していくのです。

そして、 そのような塗装屋さんが何年か経つと「あの塗装屋さんはいい塗装屋さんよ~」 と自然と地域でも声が立ってくるようになるのです。そのような真の塗装屋さんほど限界を超えて儲かっています。

ということで、限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の6つ目は、質素倹約な経営を貫くことでした。

 


7.長期目標を持つ

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の7つ目は、「長期目標を持つこと」です。経営の「長期目標」とは、おおよそ5年~10年、もしくはそれ以上を指しています。では、どのようにして長期目標を持てばよいのかをここではお話しますね。

長期目標を持つために必要な7つの条件

①ロールモデルを探す

1つ目の方法は「ロールモデルを探すこと」です。自分が目指す人物・会社を探し、その人・会社をロールモデルとして見立てて、現在の自社の状況とのギャップを埋める計画を持つことで、自らも長期目標を持つことが出来るようになります。

ただし、このロールモデルを探す点においては、注意点があります。良くも悪くもロールモデル通りになってしまうということ。つまり、ロールモデルの良い部分だけではなく、悪い部分も受け入れてしまう可能性があるということです。その点を理解して、ロールモデルを探しましょう。

②専門性の高いコンサルタント・顧問から指南を受ける

2つ目の方法は「専門性の高いコンサルタント・顧問」から指南を受けることです。そのような方は、あなたの現状や実力等を把握してくださり、あなたに相応しい目標を提示してくださることと思います。その時の注意点を以下に2点挙げておきます。

1.他社事例をふんだんに理解していること
2.あなたの性格や人生観等を理解していただいていること

これらを押さえている専門コンサルタントや顧問の方は、ズバリあなたに合った目標設定をしていただけて、あなたの人生を飛躍へと導くものでしょう。

③最低限必要な4つの長期目標を考える

3つ目には、塗装屋経営において、最低限必要な長期目標を4点提示しますね。

 1.長期売上目標・・・5~10年前後での売上目標
 2.長期人員数目標・・5~10年前後での人員数目標(親方・職長・責任者・等)
 3.長期的な基準による組織の専門能力目標・・どの分野の職人を〇〇人体制にする等
 4.長期内部留保目標(財務面)・・・利益剰余金+その他会社のプール金の合計金額目標

これらを考えていくということは、同時に「経営戦略」も考えていくことに繋がっていきます。・・・ちょっと難しい話になりそうなので、別のページでしっかりお話しますね。

④よくやる3つの間違いを理解しておく

長期目標でやりがちな間違いは以下の3つです。

 1.売上だけの目標しか定めないこと
 2.間違った組織目標を定めてしまうこと
 3.財務目標を定めないこと

このような間違いを犯していると、長期目標にリアリティを感じられず、心底からの納得感が得られず、達成できず、違う目標を探してしまったりします。。。そのため、③「最低限必要な4つの長期目標」に沿った目標を考えていきましょう。

⑤長期目標を持つことで得られる5つの効果を理解しておく

長期目標を持つことで得られる5つの効果は以下の5点です。

 1.失敗が少なくなる
 2.GOALまで最短距離で走ることが出来る
 3.(経営者が未来を見ていることで)優秀な人材が入社しやすくなる
 4.当然、業績も良くなる
 5.社員のモチベーションも高くなる

要するには、社長が具体的な長期目標を持つことが、良い会社づくりにも直結していくのです。なので、最初は自分のためにお金を稼ぐ目標を持っていた人が、次第に、周りのために持つようになるというのは、このあたりの論理から来ています。

⑥長期目標を持てない原因と解決策を知る

さらには、長期目標を持てない原因と解決策を以下に挙げておきますね。

特徴解決策
1.今は売上が安定化していないからという売上を安定化させていく段階から長期目標を立てましょう
2.自分・自社の強みを理解していないから自社の強みを理解する段階を1年間設けましょう
3.組織が不安定だから「組織づくり」をしていく段階を〇年間設けましょう
4.考える時間がないから「考える時間」をつくることを強制的に経営計画・カレンダーに入れましょう
5.長期目標を持つための考え方が分からないから専門家・顧問(職人の会でもOK)に相談しましょう

このように、どのような状態からでも長期目標を描くことは可能です。あなたがそう思うかどうかが大事なのです。ご相談いただければご支援いたします。

⑦その他のことも知っておく

最後は、その他のことです。このような参考情報も知っておくことが、よりよい経営に役立ちます。

多くの中小企業社長が持っている目標は、せいぜい3年程度先の目標がほとんどです。

これはなぜかと言いますと、3年程度先の目標とは、現在の自分の努力次第でなんとか到達できそうな目標だからです。だから容易に想像ができるのです。ところが5年先となると多くの方が想像が出来なくなります。10年先、20年先は、さらに描けません。

しかし、あっと言う間に10年間は過ぎ去っていくものですよね。そのため、10年先、20年先の目標をしっかりと描く努力をしていくことが、人生・経営共に成功・お金持ちへとたどり着く近道となるというわけです。

一方で、このような「長期目標」が無いとどうなるかと言いますと。3年先程度の目標を常に探し続けながら、人生を終えてしまうことになってしまいます…。なので、長期目標を持つことが大事。

ということで、限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の6つ目は、「長期目標を持つこと」でした。

こちらも極めて、本格派のお話でしたね。

具体的に「経営計画」を立案して健全経営をすすめていきたいという方は、ニッポンの塗装店FC、自分で行っていきたいという方は繁盛親方の活用がおすすめです。

 


8.適切な節税と人材への投資を行い続ける

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の8つ目は、「適切な節税と人材への投資を行い続けること」です。

ちなみに、本章で語る「節税と投資」とは、一般的な会計事務所先生、税理士先生の話す内容とは違います。なぜなら、あくまでも「100年企業型の塗装屋経営=職人の会式」という「軸」に基づくお話だからです。

なので、一般的な税理士先生の「軸」を中心に考えている方にとっては違和感を感じられるかもしれません。ですから、多少でもその違いが分かりやすいように対比をしながらお話をすすめますね。

1.塗装屋が行う「適切な節税」の考え方

 さっそくですが、塗装屋が行う「適切な節税」の考え方を提示いたします。私は長年の経営指導の結果、以下のように実感しています。

塗装屋の適切な節税の考え方
年商2億円未満の塗装屋の場合、内部留保が5,000万円に到達するまでは、10年以上お金を寝かしてしまう「資産形成保険」への加入、または、社用車の購入、機材の購入等の節税は極力行わず、法人税を払ってでも会社に現金を残すことを第一に考えること。
なぜなら、塗装屋は塗装技術者(職人)を長く養っていかなければならないという状況と、仕事が切れやすいという状況があるため、手元現金があることが極めて重要だからです。そのためには、「運転資金として融資を受ければいいじゃないか」と考える方も大勢いますが、私は、原則、自己資本である「現金」が何よりも大事であると考えています。

ところが、一般的な税理士先生は利益が少しでも出れば、「保険に入りましょう」とまず「退職金用の保険」を勧めてくることが多いものです。そして、役員が複数名在籍していれば、さらに利益が出た時に「退職金用の保険」の上乗せを提案してくることもあります。
この理由は、単純に、目の前の「決算での節税」と「税理士先生の保険販売手数料収入」のためであるからです。

そのようなアドバイスを聞き続けた結果…、手元に現金が無い塗装屋になってしまいます。このような状況から言えることは、「税理士先生」は、本当の意味で塗装屋経営を考えてくれているわけではないということです。

もう少し、はっきり言うと「ちょっと無理のある節税策」を提案してくることが多いということなのです。その上で、資金繰りが悪くなると、次には「融資の斡旋」をしてくることもあるのです。その理由は、融資を斡旋することで、金融機関からも手数料を頂くからでもあります。

塗装屋側の状況をまとめると以下のとおりです。

・利益が出た時に、長期的な保険を勧められて、手元現金が無くなる
・その結果、資金繰りが悪くなったら、融資を勧められて借金が出来る
・そして、自転車操業が始まり
・ただお金を廻すためだけの仕事に埋没してしまう

ここで一番問題なのは、あなたも薄々お感じのとおり、健全経営からズレてしまうということです…。ただ、このような経営が多いから、「これが経営なのだ…」と勘違いをしている方も多いのも問題ですが。

なのでまず、「職人の会式」では、塗装屋経営では、「手元現金」(流動資産)を残すことを第一優先として考え、

年商の50%の内部留保を持つ経営(職人の会式 経営 12番目の考え方)

を推進しています。

これが、塗装屋が「100年企業型の経営」を行うスタート地点だと理解をしてくださいね。次にはその上での「投資」についてお話します。

2.塗装屋が行う「適切な投資」の考え方

 続いて、塗装屋が行わなければいけない「適切な投資」についてお話します。

まず、「投資」という言葉を聞いて思い浮かべることは、一般的には「お金を増やすこと」と思います。ところが、塗装屋の場合の「投資」は、特に「人材への投資」が重要です。

なぜなら、現在、業界全体で人手不足という状況であり、職人が居れば仕事はどんどん現場が、経営が、回る時期だからです。なので、職人を採用していくことに投資をしていくことが重要であるということです。その「投資」の結果、リターンとして、売上利益のアップという結果がもたらされるからです。

一方で、多くの人が考える投資とは、「不動産投資」「金融商品への投資」を想像されることと思います。そのような投資は、その次、また次、と考えておくことが大切です。

特に、創業期から後継者候補が育つまでの間は、「1.塗装屋が行う『適切な節税』の考え方」でも話したように、まず「お金」を残して、その後「人材への投資」を行うことが基本パターンとなります。

「人材への投資」とは、具体的には「採用投資」です。
ここで少し注意をしておきたい点は、残念ながら、既存の人材に対してのなんらかの「投資」は二の次にしておいたほうが良いというケースが多かったということです。

なぜなら、塗装屋では「理念ビジョン価値観マッチング型採用」で採用した社員でない場合には、早かれ遅かれ退職してしまうことが多かったからです…。そのような観点から「採用投資」を第一に考えていきます。

「採用投資」では、以下のとおりに分かれます。

 1.まず採用の対象人物は「新卒・第二新卒」「未経験者」と定めること
 2.採用できる会社づくりをすすめること
 3.一般求人媒体に求人広告を出稿して実際の採用活動を行うこと
 4.採用後の教育の仕組みを設計すること

当然ながら、いきなり「採用投資」を行って、全てを「成功」させ続けられるスーパーマンのような塗装代表親方は、この日本には存在しません…。(汗)

どの代表親方でも、何度も繰り返し行っていき、徐々に、「新卒・第二新卒」「未経験者」を採用して、教育して、定着させられるようになっていくというのが基本的な成長のプロセスです。そして、この成長のプロセスは、早ければ10年、長ければ20年以上かかります。

その間、適度に失敗を重ねるということから出費も出ていきます。
しかし、「責任者」「後継者候補」まで育成できるようになったら、それまでの「出費」を全て取り戻すことができるようになり、
会社は別次元のように強くなります。だから「投資」なのです。

不動産投資にしても、金融商品への投資にしても、ある程度の時間がかかりますよね。(FX等は別としても)

このようなことからも、自社の社員(理念ビジョン価値観マッチング型の社員)への投資を行っていくということが、塗装屋経営を長く成功させ続けるためには、大事であるということがお分かりいただけるはずです。

本ページは、「お金持ち塗装屋になる」というテーマですが、短期間的にお金持ちになるだけであれば、本章の「適切な投資」は不要ですよね。しかし、短期的にお金持ちになるだけでは、多くの方が老後になって必ず後悔をします。年老いた代表親方から「若い時期に、人材を育てておけばよかった、、、」と何度も、私は聞いてきましたから…。

そうならないためにも「長期目標」を持ち、適切な節税と投資を行っていくことが大切であるということでもあるのです。

一方で、老後、後悔の話をされる親方が若い時期に行っていたこととは、
上記で語った税理士先生のお話に便乗して、
・退職金用保険
・資産形成用保険
さらには、
・自家用車
・土地
・建物
などを購入して、一応は「資産」として計上してあるものの、手元現金が無いという会社を作ってしまっていたというケースが多くありました。

その上で、遊んでしまっていたら、、。そうなると、ほとんどの場合、老後は悲惨です。

今、ネット関連では、多くの娯楽動画がUPされています。さらには、世界の未来についても沢山の不安が語られています。

だからこそ、「今楽しく!生きていくことが大事…!」といわんばかりのメッセンジャーが増えていますが、私は「真逆」でして。今こそ、「100年企業型の経営」に取り組む時期だと考えています。

日本に数多く存在する、江戸時代からの100年企業~400年企業は、数々の飢饉、一揆、戦争などを乗り越え続けて、発展繁栄し続けてきているのです。カッコイイですよね。私たちは、そのようなカッコイイ企業を目指す時期に来ているのだと思います!!

ということで、限界を超えるお金持ち塗装屋になる方法の8つ目は、「適切な節税と投資」でした。

 


9.自分がなぜお金を稼ぎたいのかの「理由」を明確にする

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の9つ目は、「自分がなぜお金を稼ぎたいのかの理由を明確にすること」です。

実際のことですが、多くの人は、以下の2点が明確になっていません。

 1.自分がなぜお金を稼ぎたいのか
 2.いくら稼ぎたいのか

そのため、お金を稼ぐことに対して、心の中にある「不安」が、衝動的に突き動かしているだけなのです。

つまり、

・将来が不安だから、なんとか稼がないと…。

という感じです。

一方で、お金を稼ぎ貯めることが出来る塗装屋さんは、上記の1.2.が明確です。具体的には、以下のとおりです。

 ①生涯家族を養っていくためにも〇〇〇〇万円の資産形成をしよう
 ②社員〇〇人を養っていくためにも〇〇〇〇〇万円の資産形成をしよう
 ③3~5年間で、〇〇〇に投資をしていくためにも、〇〇〇〇万円の利益を残しておこう

「お金を稼ぐ」と言っても、このように考えていくことは極めて健全ですよね。会社の経営者がこのような健全な思考でお金を稼ぐことに取り組んでいるからこそ、会社は長く発展繁栄していくのです。

一方で、

「稼ぐ」という言葉を見ると以下のようなことを想像する人もいます。

・お金を稼いで自分の欲しいモノを買う
・お金を稼いで車を買う
・お金を稼いで家を買う
・お金を稼いで好きなことをやる!

もちろん、それらも大切ですが、会社経営を長く成功させ続けようと思ったら、そればかりでは成り立ちません。

本来「稼ぐ」という「概念」には、私は2つの要素があると考えているからです。

1つ目は「稼ぎ方」です。

 ①悪い仕事で汚名をかぶりながら汚く稼ぐ
 ②良い仕事で感謝をされながら美しく稼ぐ

2つ目は「稼いだお金の使い方」です。

 ①自分の欲望のために使う
 ②まわりの欲望のために使う
 ③自分の生存のために使う
 ④まわりの生存のために使う
 ⑤自分の成長のために使う
 ⑥まわりの成長のために使う
 ⑦自分の幸せのために使う
 ⑧まわりの幸せのために使う

これらによって「お金を稼ぐ」という概念が、その人なりに定義づけられているということなのです。

たとえてみると。

どんな稼ぎ方でも稼いで(①)、自分の欲望のために使いたい(①)と思っている人が「お金を稼ぐ」と聞くと、そのように聞こえるのでしょうが。

良い仕事を通して感謝されながら稼ぎ(②)、まわりが幸せになるために使いたい(⑧)と思っている人が「お金を稼ぐ」と聞くと、そのようにも聞こえるということでもありますよね。

このように、上記のロジックで考えていくことで「自分が稼ぐ理由」も明確になるのではないでしょうか。

また、最初は当然、稼いだお金は自分のために使いたいのが人間ですが、徐々にその境地を離れていき、自分の成長やまわりの成長、そして、自分を含めた関わる方々の幸せのために使っていくことを考えていけると、組織も成長していき、限界を超えていくことになると思います。

別の見方からさらにお話しますが、自分の人生で自分が成すべきことを知り、自分の人生計画を設計出来たら、本当に欲しいものは「お金」だけではないというようにも気づくようなるのです。それらは、以下のようなものだったりします。

 ・大切な人間関係(社員)
 ・愛し合える家族
 ・趣味や好きなことの時間
 ・自分が求める能力の向上
 ・健康管理
 ・精神的な幸福の追求
 ・社会への貢献

これらを本気で考えていくことを通しても、稼ぎ続けていくことが出来るのだと思います。この時、限界を超えていくのだと思います。

さらに別の言葉で再度表現しますが。お金を正しく稼ぐことが出来る人は、健全な事業を長く行い続けて、お金だけではなく、自分の人生に必要なものを全て理解をして、それらをバランスよく形成していくことを考えている人でもありますね。

そのため、事業も年々発展繁栄し、人間関係も年々増していき、精神面も年々充実していき、心の底から社会に貢献したいと思えるようになり、その雰囲気から、この人は成功されていると周りからも言われるようになるのですよね。

ということで。

限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法の9つ目は、「自分がなぜお金を稼ぎたいのか理由を明確にすること」でした。

 


10.人間的な信頼を形成し続ける

限界を超えたお金持ち塗装屋になる10番目の方法は、「人間的な信頼を形成し続ける」ことです。

人間的な信頼を形成し続けるとは、社員、地域の方々、協力業者さん、家族、知人などからも、人間的に信頼を得られるように努力し続けることを指しています。具体的には、関わる方々の「幸せ」や「豊かさ」のために努力し続けるあなたで居続けることを指しています。

経済的に成功をして、身の回りを派手にしたりすると、基本的には、周りの方々からあまりよく思われないことが多いものです。ところが、経済的に成功をしても謙虚に、まわりの方々を支えたり、まわりの方々や地域社会や塗装業界が豊かになるための努力をし続けることで、結果的に、その成功を僻んだりする人は現れにくくなります。

世間では、「成功をした」というと、高級車を見せびらかしたり、海外旅行や贅沢三昧な様子をシェアしたりする風潮もありますが、そのようなことをすることで結果的に、自分の人生に対する「向かい風」を呼ぶこともありますので、多少成功をしても、地味に、謙虚に、継続的に努力し続けることに徹することがとても重要であると、職人の会では考えています。

その結果、さらに、あなたの成功は支援され続けるものとなるはずだからです。

以上が、「職人の会式-限界を超えたお金持ち塗装屋になる方法」でした。

 

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・自分で実践したい方は、繁盛親方をご活用ください。

 

 

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