今の塗装業界、なんかおかしい?!と感じるあなたへ

こんにちは。塗装店経営アカデミー、日本建築塗装職人の会です。

さて今日は、日本全国、多くの職人社長が感じている問題点について、一緒に考えてみたいと思います。

このコラムを読んだ後には、あなたの塗装店経営のモヤモヤが晴れ、自分が目指す道に確信を持っていただけたなら、幸いです。

最近の塗装店、なぜ「おかしい」と感じるのでしょうか?

最近の塗装業界を見ていて、違和感を覚える方も少なくないのではないでしょうか?

「塗装店なのに、やたらと大きなショールームを構えている」
「自社職人がいないのに“職人直営”と名乗っている」
「職人を育てず、中途採用の取り合いばかり続けている」

一見すると元気に見えるこうした取り組みですが、果たして本当に健全でしょうか。

健全では無いばかりか、極めて、危ない状態とも言えます。

【問題点1】塗装業界に広がる「偽物の職人直営」

まず、一つ目の問題点は、自社職人が居ないのに「自社職人」「職人直営」と謳い、消費者が困惑し始めていることです。

本来「職人直営」とは、自社で職人を育て、責任を持って施工にあたる姿勢を指します。
しかし最近では、すべて外注任せにもかかわらず「自社施工」と宣伝するケースが後を絶ちません。

間違ったコンサルタントが、「自社職人と書いたほうが反響・案件が増えますよ」等と、「自社職人」「職人直営」をキャッチコピー代わりに勧めていたりするからです。

人間関係でも「嘘はついてはいけない」ということは分かっているはず。なのに、経営・商売のキャッチコピーや看板には、何を書いても良いのでしょうか?

広告の言葉にも責任を持たなければいけません。これでは、ゆるやかにお客様の信頼を裏切り続けていることになっていますから…。

【問題点2】外注頼み・営業頼みの経営の末路

また、2つ目の問題点は、外注頼み、営業頼みの経営、です。

ショールームに大きな投資をしても、結局そのコストは工事代金に跳ね返ります。

営業マンに契約を追わせても、工事品質が伴わなければ長期的な信頼は得られません。

え?!

そこまでしないと、仕事が取れないのでしょうか。。。

本当の塗装店は、その仕事ぶりを見てもらって、少しずつ信頼を形成して受注を増やしていくのが、基本の経営スタイルです。

だから、一見簡単なように見えても、誰がどこで経営をしても、会社が育つまでは一定の時間がかかります。

また、会社を育てるためには、以下の3点が必ず必要です。

  1. お施主様からの信頼(口コミ・リピートにつながっていきます)
  2. 地域社会からの信頼(地域社会に根付いた活動が人間的な信頼に繋がっていきます)
  3. 職人の育成~雇用(職人を育成するにも時間がかかり、雇用し続けるにも努力が必要です)

これらを基準に見てみると、単に営業活動だけで経営をしているつもりになっている「塗装風会社」は、いずれ将来、厳しい状態になる‥と言わざるを得ません。

また、自社で職人を育てずに中途採用ばかりに頼っていても、最後には「職人がいない」という事態に必ず陥ります。

このような、昔からの、当たり前の塗装店経営・原理原則を理解できない塗装風会社が増えていくことが、塗装業界全体にとって大きな損失であり、地域のお客様にとっても不幸なことです。

まとめ① 本当に大切なのは“派手さ”ではない!

まとめ①となりますが、塗装工事を考えているお客様が求めているのは、豪華な建物や派手な宣伝ではありません。

「この人に任せれば安心だ」と思える、誠実な姿勢と確かな塗装技術です。

つまり、選ばれる工事店とは、派手さではなく「信頼を積み重ねてきた会社」です。

現に、そのような塗装店さんは、ホームページや店舗などに関わらず、今でも変わらず選ばれ続けています。

まとめ② 今こそ、職人の誇りを取り戻すとき!

まとめ②となりますが、塗装という仕事は、現場で汗を流す職人がいて初めて成り立ちます。

その誇りを忘れ、「売上」「見た目」「契約数」に偏ってしまえば、塗装業界そのものが信用を失うでしょう。

今こそ、立ち止まって考えるときです。

本物の塗装店とはどのような姿なのか。

職人直営と謳うと同時に、自分の手で塗り、職人を育て、自分の言葉に対して責任を果たすこと。

それを実践する塗装工事店こそ、これからの時代に選ばれていくのではないでしょうか。

いや、間違いありません。

お客様の目も、塗装職人の目も節穴ではありませんから。